夢日記 アドバンスドスタイル Ver.2.0

Yahoo!ブログから移って来ました。

どっちでhold?

ニュースによると、昨日関空で、着陸機が迫っているのに離陸を開始しようとした飛行機がいて、着陸機がゴーアラウンドした、というのがありました。
どうやら交信の際、「通常、日本の管制では使わない表現」を離陸機がして、管制官が了解をした後に、着陸機が気づいて難を逃れた、とあります。

推測するに、管制官は離陸機に対して"Hold short of runway."と言ったが、
離陸機は"Taxi into position and hold."と解釈して返したと思われる。
この場合、管制官の意図は「滑走路手前で待機」だが、離陸機は「滑走路に入って待機」と言ったことになる。

この離陸機の言ったフレーズがポイントで、現在日本の航空管制では"Line up and wait."と言う決まりになっている。それに変わったのは最近のことで、ちょっと前までは"Taxi..."を使ってた。

でも北米のATC(航空管制)では"Taxi..."をよく使うし、かなり省略して"Position and hold."と早口で言うことも多い。

"Hold short of...."は万国共通で使われている。

たぶん日本のATCでフレーズが変わった要因が、"Taxi..."だと、holdと言う単語が紛らわしいからだと思うのだが、英語を母国語とする国ではあまり紛らわしくもないのだろう。

が、現にこういう勘違いが起こっている。
何も完璧な英会話をする必要もなく、安全かつスムースに伝達できればいいので、断片的で分かり易い単語の羅列で交信をするのが一番だね。

交信は、管制官が機器類を見て、頭で考えて、出した結論を相手に伝達する最後のプロセスなのですから。

※しかしまあ、エール○ラン○のパイロットの交信は、何とかならないものかw